こんにちは!大塚@社会保険労務士です。
「給料を上げれば、もっと頑張ってくれるはずだ」 あなたも一度は、そう思ったことはありませんか?
頑張ってくれている社員にお金で応えたい、というのは、社長として当然の気持ちです。しかし、本当にそれだけで人の行動は変わるのでしょうか?
今日は、私が身をもって体験した「給料アップ」のリアルをお話しします。
目次
①覚悟を決めて給料を上げた
②7日間
③給料が「動機付け」にならない理由
④まとめ
①覚悟を決めて給料を上げた
私の店で、過去に人手不足に強く悩んで時期がありました。
- 募集をかけても応募が来ない
- 既存社員の負担はどんどん増えていく
- 現場の雰囲気もギスギスし始める
そんな悪循環の中で、私は一つの大きな決断をしました。
経費を徹底的に見直し、支出を切り詰めて捻出した原資で、給料を近隣の競合より10〜15%高く設定したのです。
目的は二つありました。一つは新規応募者を集めること。もう一つは、普段頑張ってくれている社員に報いること。
「これで一気に流れが変わるはずだ」そう信じていました。
②7日間
給料を上げると伝えた瞬間、全員の目の色が変わりました。
「ありがとうございます!」
たくさんの感謝の言葉をもらい、私は純粋に喜んでもらえてうれしい気持ちと、正直、少し誇らしい気持ちでもありました。これで現場の雰囲気も更によくなり、前向きに働いてもらえるに違いない、と。
ところが…その熱が元に戻るまで、7日もかかりませんでした。
一週間もすると、目の輝きはすっかり元通り。覚悟を決めて上げた給料は、いつしか「当たり前の条件」に上書きされ、「もともとこの給料の会社」になりました。
③給料が「動機付け」にならない理由
このとき、身をもって気づいたことがあります。それは、給料の引き上げは喜ばれるけれど、行動が変わる理由にはならないということです。
では、何が人を動かし続けるのか?
私の経験から言えば、最も大事な要素のひとつが「認められている実感」です。
- 自分の仕事ぶりをちゃんと見てくれている
- 成長や挑戦を後押ししてくれる
- 会社のなかで必要とされていると感じられる
こうした実感こそが、従業員の行動を変え、職場の雰囲気を変えていきます。
そして大切なのは、この「雰囲気」こそが、求人票に書くべき自社の魅力の源泉だということ。社員が生き生きと働く様子を言語化できれば、求職者の心に届くメッセージが自然と生まれます。
逆に、社員自身が「ここで働けてよかった」と思えていなければ、どんなに見栄えのいい求人票を作ったところで、内容は薄っぺらくなり、新規応募は見込めません。

④まとめ
給料を上げることは、もちろん大切です。適正な賃金なしに働き続けてもらうことはできません。
でも、それは「スタートライン」に過ぎないのです。本当のゴールは、「星の数ある会社の中で、うちで働き続けて良かった」と思ってもらえる職場をつくること。それが採用にも定着にも直結します。
お金で人の心は買えない。失敗して初めてわかった、シンプルな真実でした。
ぜひ一度、給与以外の「自社の魅力」を棚卸ししてみてくださいね。社員さんたちと一緒に話し合ってみると、自社ならではの宝が見つかりますよ!
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

