こんにちは!大塚@社会保険労務士です。
求人票の書き方を工夫し、面接の質問も磨き上げ、夜も眠れないほど悩んだ末にやっと「この人だ!」という人材に出会えた。内定を承諾してもらえたときの安堵感は、何ものにも代えがたいですよね。
ですが、ここで安心してしまうと思わぬ落とし穴が待っています。
採用はよく「恋愛」に例えられますが、内定承諾はいわば「付き合い始めた日」に過ぎません。やっとの想いで口説き落としても、付き合い始めてからの態度がそっけなければ、相手の気持ちは冷めてしまいますよね。入社初日の対応は、まさにこれと同じです。
「あれ?面接で聞いていた話と違うな…」この小さな違和感が積み重なると、気持ちが冷め、早期離職につながります。
今回は、せっかく口説き落とした人材を現場で振られないために、入社時の受け入れ準備で気をつけるべきポイントを解説します。
目次
①面接と現場の温度差が早期離職を生む
②現場での受け入れの要注意
③社長のひと言が現場の迎え方を変える
④まとめ
①面接と現場の温度差が早期離職を生む
採用に関わった人は、応募者に対して強い想いを持っています。しかし、その温度感は採用に直接関わっていない現場の社員には伝わっていないことがほとんどです。
特に社員30人くらいまでの会社では、社長が一人で採用を進めているケースが多く、この温度差はさらに大きくなります。
社長の頭の中にある「この人をどう迎え、どう育てたいか」という構想が、現場に共有されないまま入社日を迎えてしまう。新人さんは面接で感じた期待と現場の淡白な対応のギャップに戸惑うことになります。
②現場での受け入れの要注意
よくあるケースを2つ紹介します。
1つ目は、そもそも入社の情報が現場に伝わっていないケース
前日の就業後に「あ、そういえば明日から新しい人来るから」と伝える。
現場からすれば寝耳に水です。何も準備できないまま当日を迎えることになり、新人さんは「自分、歓迎されてないのかな…」と初日から不安を抱えることになります。デスクも名札も用意されておらず、「え、今日からでしたっけ?」なんて現場に言われた日には、新人さんの期待は一気にしぼみます(笑)
2つ目は、伝え方がネガティブなケース
「今度入る人、長く続けばいいんだけどね…」というトーンで現場に振ってしまう。これを聞いた現場は「またすぐ辞めるかも」という先入観で新人さんを見てしまいます。社長のムードは想像以上に伝染します。
また、面接で「最初の3か月は先輩がマンツーマンでつきます」と伝えていたのに、実際は「わからなかったら聞いてね」で放置、というケースも要注意です。新人さんにとって面接での説明は「会社との約束」。それが守られなければ、信頼は一気に崩れます。
③社長のひと言が現場の迎え方を変える
大がかりな仕組みは必要ありません。面接でのやりとりや本人の経験・人柄を、現場に事前に共有しておく。たったこれだけで現場の対応は大きく変わります。
「面接では〇〇の経験を活かしたいと話していたから、まずはそこから任せてみよう」。こうした情報があるだけで、現場の受け入れ方はまったく違うものになります。
育成の細かいやり方は現場に任せて構いません。ただ、社長から「苦労してやっと来てくれた人だから、大切に育てていこう」とひと言伝えるかどうかで、現場の姿勢は変わります。この温度感の共有が、新人さんの期待をそのまま定着へのエネルギーに変えてくれるのです。

④まとめ
いかがでしたでしょうか。求人、面接、入社、育成、定着。これらは全てひとつながりです。採用は面接で終わりではありません。
せっかく口説き落とした人材を現場で振られないために、まずは面接と現場の温度感を揃えることから始めてみてください。
自社の採用活動は、内定を出したところで満足して止まっていませんか?早期離職にならなかったとしても、入社時に関わりがその後の成長につながることことは間違いありません。ぜひ、初日の受け入れ準備を見直してみてくださいね。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

