こんにちは!大塚@社会保険労務士です。
「求人票を出しても、まったく応募が来ない…」という経験はありませんか?
人手不足が深刻化する今、採用活動はますます難しくなっています。特に、大企業と比べて知名度や給与、福利厚生といった条件面で強みを出しづらい中小企業にとって、採用はまさに死活問題と言えるでしょう。
多くの求職者が利用する求人サイトでは、ずらりと並んだ求人情報の中で、自社の求人票が埋もれてしまうことも珍しくありません。特に求人票が単なる「条件票」になってしまっている場合、他社との違いが伝わらず、求職者の興味を惹くことはできません。
求職者は求人票に書かれている情報から「この会社で働く自分の姿」や「この会社で得られる未来」を読み取ろうとしています。求人票は、未来の仲間に出す「ラブレター」のようなものです。どうすれば求職者の心を掴み、興味を持ってもらえるのか?
今回は、求職者が思わず応募したくなる求人票の作り方を、3つのポイントに絞って解説します。
目次
①自分ごととしてイメージできること
②フラストレーションが解消できること
③人の温もりがわかること
④まとめ
①自分ごととしてイメージできること
「未経験歓迎」というフレーズはよく見かけますが、これだけでは求職者に「自分でもできるかも」という具体的なイメージを持たせることはできません。しかし、「未経験でも3ヶ月で一人前になれる研修プログラムあり」と書けばどうでしょうか?
求職者は「3ヶ月間の研修があるなら安心だ」と、入社後の自分の姿をイメージするきっかけを掴むことができます。また、単に仕事内容を説明するだけでなく、「その仕事を通じて何が得られるのか」「どのようなスキルが身につくのか」といったベネフィットを伝えることも重要です。
例えば、
- 求人票のNG例:「営業職(法人向け)を募集します。ノルマあり。」
- 改善例:「法人向け営業で、あなたのコミュニケーション能力を活かせます。チームで目標を追いかけるので、未経験でも安心です。」
- 求人票のNG例:「Webデザイナーを募集します。Illustrator、Photoshop必須。」
- 改善例:「未経験からWebデザイナーを目指しませんか?入社後は先輩がマンツーマンで指導します。半年後には、一人でWebサイトのデザインができるようになります。」
このように、求職者が具体的に入社後のイメージを想像できるような言葉を選ぶことで、応募へのハードルを下げることができます。
②フラストレーションが解消できること
求職者は何かしらのフラストレーションを抱えて転職活動を始めています。給与、人間関係、残業時間、キャリアアップ…その理由は様々です。求人票は、そうした求職者の悩みを解決できる会社であることをアピールする場でもあります。
例えば、人間関係に悩んでいる求職者に対しては、
「もう人間関係で悩まなくていいんです。当社は社長を含め、社員同士がニックネームで呼び合うフラットな社風です。月に一度のランチ会で、部署を超えた交流も盛んです。」
といった具体的なフレーズで、人間関係の良さをアピールできます。ここで伝えたいのはニックネームで呼び合う社風の是非ではなく、あくまでもわかりやすく伝えることが大切だと言うことです。
③人の温もりがわかること
給与や仕事内容といった「条件」だけが並んだ求人票は、無機質で冷たい印象を与えがちです。そこに「人の温もり」を感じさせる要素を加えることで、求職者の心に温かい印象を残すことができます。
例えば、「働きやすい会社です」というありきたりな表現ではなく「なぜ働きやすいのか?」を具体的にします。
- 改善例:
- 「定時退社を推奨しており、子育て中の社員も多く活躍しています。残業は月平均5時間以内です。」
- 「助け合う文化が根付いています。困ったことがあれば、立場に関係なく気軽に相談できる風通しの良い社風です。」
- 「勤続10年以上のベテラン社員が多数在籍。あなたの成長を温かくサポートします。」
このように、「誰が」「どのように」働きやすさを感じているのかを具体的に伝えることで、求職者は会社の雰囲気をよりリアルに想像できます。また、現役社員のコメントや写真を掲載することも効果的です。
④まとめ
求人票は「条件を伝えるだけ」のツールから「未来の仲間に向けたメッセージ」へと変えることで効果を発揮します。
- 「自分ごと」として未来をイメージできるか?
- 「フラストレーション」を解消できるか?
- 「人の温もり」を伝えられるか?
この3つのポイントを意識することで求職者の心に響き、応募へと繋がる求人票にすることができます。
是非、自社の魅力を求人票を通して欲しい人材に伝え、採用成功を掴んでください♪