こんにちは!大塚@社会保険労務士です。
「やっと応募が来た!」
と喜んだのも束の間、面接日程の調整や結果連絡が遅れてしまい、気づいたら他社に決まっていたという経験ありませんか?
採用にお金も時間もかけているのに、ほんの少しのタイミングの差で求職者が離脱する。
中小企業にとってこれは大きな痛手です。
実はこれは偶然ではなく、選考スピードが原因です。
応募から面接までのスピードは、採用結果に直結します。
求職者はレスポンスが早い会社には「自分は歓迎されている」と感じ、逆に遅い会社には「私に興味がないのかな?」とネガティブな感情を抱きます。
特に今は、完全なる売り手市場。時代は変わり、中小企業は求職者に逆に奮いにかけられているのが現状です。そんな中、これまでなら大したことなかった1日、2日のレスポンスの遅延が、結果的に欲しい人材の他社への流出につながっています。
重要なのは焦らせることではなく、応募すると決めた求職者の気持ちが冷めないうちに背中を押すこと。ここからは選考スピードを上げる3つのポイントをお話しします。
目次
①応募が来たらすぐに返信する
②候補者の状況をヒアリング
③意思決定をショートカット
④まとめ
①応募が来たらすぐに返信する
私がいつもお伝えしているのは、気付いたと「同時に」レスポンスすることです。
忙しいから後回しにすると忘れてしまいがちです。
たった1日返信が遅れるだけで、求職者の熱意は冷めていきます。
メールや電話どちらでも構いません。
まずは「応募ありがとうございます。追って、日程調整させていただきます」と一言送るだけで、求職者に安心感と期待感を与えられます。
特にこの問題は経営者や人事担当者が他業務と兼務していると起きやすい。そのためウェブで応募を受け付けるなら、応募メールを複数に飛ばすなどの工夫が有効です。
ある企業は返信を即対応に変えたところ、面接出席率が3割以上アップしました。
②候補者の状況をヒアリング
スピードは大切ですが、ただ早ければいいというものではありません。
候補者がまだ他所に勤めているのなら、現職状況や家庭の事情をヒアリングし、無理のない日程や選考ステップを提案しましょう。
- 現職中の候補者には夜や週末の面接枠を用意する
- ブランクのある方には、入社後のサポート体制を丁寧に説明する
のような対応が有効です。
自社の状況にもよりますが、もし、相手が欲しい人材なら環境が整うまでしばらく待ってあげるなどの配慮があると好印象を抱きます。
ただ、ほったらかしにしてしまうと自社への熱が冷めてしまうので、定期的に連絡を取り合う必要があります。
さらに、面接前に仕事内容や働き方の例を事前に伝えてあげると、求職者が働く姿を具体的にイメージでき、選考辞退率を下げる効果があります。
③意思決定をショートカット
面接後のレスポンスが遅すぎると、求職者は不安になり他社に流れます。
判断基準をあらかじめ明確にし、かつ、現場や役員が集まれるタイミングを先に押さえておくとスピード感が上がります。どうしても時間がかかるなら、「〇日までに必ずご連絡します」と一言伝えるだけでも印象は変わります。時間がかかる理由も説明するも添えると好印象です。
面接直後にフィードバックを共有できるフォーマットを作成しておくと、判断が早まり、意思決定までのリードタイムを大幅に短縮できます。
④まとめ
応募から面接までのスピードを上げるには、
- 応募が来たらすぐに返信すること
- 候補者の状況をヒアリングすること
- 意思決定をショートカットすること
この3つを意識するだけで、採用結果は大きく変わります。
選考スピードは、求職者にとって「どれだけ自分に興味を持ってくれているか?」のバロメーターです。レスポンスが早いだけで、あなたの会社は「誠実で、機敏で、働きやすい会社」という印象を与えられます。
今は採用市場もスピード勝負。
是非、この機会に自社の選考スピードを見直してみませんか?