こんにちは!
問い人材活力コンサルタント(社会保険労務士)の大塚です。質問をお届けして、企業を元気にしています!
本日は、人材募集をする上で大切なターゲット設定のお話しをさせていただきます。
目次
①ペルソナとは
②必要な人材を考える
③言語化する
④まとめ
①ペルソナとは
ペルソナとは、ビジネスにおいては主にマーケティング領域で用いられる言葉です。
自社のサービスを提供する際、主にどのような顧客に向けたものであるか、その具体的な人物像のことです。
例えば、化粧品会社が新商品の開発をする場合には…
- 男性向けか?女性向けか?
- 若い人向けか?年配者向けか?
- 低価格志向者向けか?あるいは高価格志向か?
などたくさんの検討材料があると思います。
つまり、どういう人をターゲットにするかで商品設計やキャッチコピーが変わってくるわけです。
さて、化粧品の話しはこれぐらいにして採用の話しに入っていきます。
採用分野におけるペルソナとは「自社が採用したい人物像」のことを指します。
入社してからのアンマッチを防ぐためにはこのペルソナ設定は非常に重要な作業となります。
②必要な人材を考える
質問させてください。
- あなたの会社にいる人はどんな人ですか?
- あなたの会社にいない人はどんな人ですか?
- どんな人と働きたいですか?
- どんな人と働きたくないですか?
- 人柄を重視しますか?それとも即戦力を重視しますか?
挙げた質問以外にもたくさんのことをあなたにお伺いしてみたいですが、これらはペルソナを設定するために必要な事柄を確認する質問です。
人柄を重視するなら、社風に合った人を求めるということです。
今いる従業員とうまくやっていける人、という意味合いもありますね。
即戦力を重視するなら、文字通りスピードが大切です。
必要なスキル・経験を棚卸する必要がありますね。
この場合、まずは徹底的に具体化しましょう。そして、おそらく細かく書きすぎると「そもそもこんな人いるのか?」ということが起こりますので、そうなった時に抽象度を少しずつ上げていきましょう。
働きたい人と働きたくない人を明確にすることも大切です。
社長さん、もう他人は信用できない…理解し合えて気の合う人達とだけで働きたいと思ったことはありませんか?
私はあります。同じように考えている方がいれば心底共感します。
このフィーリングは大切にしたいですね。
ですが、従来のやり方では業績が上がらない…会社を改革する必要があると判断した場合はどうでしょう?
あえてこれまで避けてきた働きたくないタイプの人を採用するケースもあります。
特に社歴の長い会社でマンネリ化現象が起きている場合に有効な手段であると考えます。
いずれにしても自社に求める人物を明確にしておくと、その人達に刺さる求人を打つことができるようになります。
③言語化する
自社に必要な人物像が描けたら、言語化する作業が必要です。
なぜ言語化するのかというと、求める人物像を社内で見える化し、共有するためです。
社長ひとりが採用業務すべて担うのならいいのですが、多くの場合は人事部の方やそれなりの規模の会社であれば別の役員も採用業務に関わることになるでしょう。その場合に具体的な共通言語がないと、求める人物像が関わる人によって変わってしまう、ということが起こります。
私は社労士事務所と合わせてコンビニを経営をしていますが、以下はお店の求人に関するお話しです。
まず私が絶対に譲れないのは「協調性」です。
なぜ協調性を大切にしているかというと、従業員に永く気持ちよく働いてもらいたいと考えているからです。協調性がある人とない人が同じ職場にいると、どうしたってギクシャクします。
だからといって別に仲良し軍団を形成したいわけではありません。もし仮に対峙する意見を持つ者同士がいたとしたら、相手の意見を受け入れた上で、ディベートするのではなく折り合いをつければ良いと考えているからです。
ですから、私の経営するお店では協調性を重んじている求職者の方が「あ、この求人いいかも!」と興味を持ってくれるような求人票を書くようにしています。もちろん協調性というキーワードだけでなく、それ以外の項目として年代や性別や経験など実際には細かくペルソナを言語化しています。
※労働関係諸法令により性別や年齢を特定して求人を打つことは禁止されていますのでご注意を。
職種や給料や休日などの条件面を単に羅列したり、「アットホームな職場です」などの抽象的な文章ではペルソナは興味を持ってくれません。
ちなみに、昔は求人誌の担当の方に…
「アットホームな職場」という文言を入れておきますね!と言われていました。
ですが、最近の担当者は…
「アットホームな職場」というのはいかにもブラックっぽいのでやめましょう!と言います。
もちろん、私自身そのような文言を使うつもりは毛頭ないのですが、時代の変化を感じますね。
④まとめ
本日は採用に大切なペルソナのお話しをさせていただきました。
良い悪いの話しではなく、誰にでも適合する職場とそうでない職場があります。
せっかく採用して一生懸命教育しても、結局合わなくて離職した…なんてことになれば会社にとっても離職した従業員にとっても損失は計り知れません。
そうならないためにも自社に適合する従業員を明確にし、「ペルソナ」として言語化しておきましょう。
このペルソナを採用業務に関わらない従業員にまでさらに共有しておくと、リファラル採用(紹介採用)に繋がることもあります。
リファラル採用については別記事でまた取り上げます。
さて、最後になります。質問させてください。
社長!どんな従業員を採用したいですか?