こんにちは!大塚@社会保険労務士です。

「うちの求人票、しっかり書いてるはずなのに応募が来ない…」

そんな経験はありませんか?

実は、求人票に書かれたたった一言が、求職者に「ここはブラックかも…」と不安を与えている可能性があります。私自身、社労士として企業の採用支援を行う中で、良い会社なのに言葉選びひとつで損をしてしまっている例を見てきました。

今回は、求職者がブラックだと感じてしまう「曖昧な表現6選」の中から3つをご紹介します。後編では残り3つをお伝えしますので、是非最後までご覧ください。

そもそも、ブラック企業ってどんな会社?

一般的にブラック企業とは、

  • 長時間労働が常態化している
  • 離職率が高い
  • パワハラ気質の上司がいる
  • 給与や評価が不透明

といった特徴があると言われています。

もちろん、こうした会社に人が集まらないのは当然ですが、ただ、今回お伝えしたいのはそこではありません。お伝えしたいのは、ブラック要素は少ない良い会社なのに求人票の書き方ひとつで、そのような印象を与えてしまっていること。

当然ですが、求職者は転職に失敗したくはありません。だから、少しでも「不安の匂い」を察すると応募を避けてしまうのです。

ですから、言葉選びで損をすることのないよう、求職者がブラックな印象を抱きやすい「曖昧な表現」と「誤解を生まない」言い換え例を今回は3つお伝えします。

目次

①「やる気があれば未経験でもOK」
②「アットホームな職場です」
③「制度や環境で惹きつける」
④まとめ

一見ポジティブな表現かのように思えますが、求職者は同時にここにネガティブも感じています。

「体育会系?教育体制どうなってるんだろ…」
「やる気って何を指すんだろ…」

特に求めている肝心の未経験層に敬遠される可能性が高いです。

改善のポイントとしては「誰」が「どれぐらいの期間」で「どのようなことを教えてくれるのか?」を言葉にすること。これだけで安心感がUPします。

■改善例
「マニュアル完備。先輩が最長3か月、業務を段階的にフォローします。未経験スタートの社員も多数活躍中!」

これも使いがちですが、求職者の心の声はこうです。

「馴れ合いが強くて入りにくいのでは?」
「プライベートまで踏み込まれそう…」
「いかにもブラック感が漂っている…」

特に人間関係のトラブルに疲れて転職を考える人ほどこの言葉に敏感です。

改善のポイントとしては、アットホームは表現のひとつであって、大切なことは求める人材がどんな人間関係を職場に求めているかを言葉にすること。これはターゲットにより変わりますが、下記は一例です。

■改善例
「情報共有を徹底し、困った時はすぐ相談できるチーム体制。意見を伝えやすい少人数組織です」

昇給、昇格があるのは良いことですが、求職者が知りたいのはより具体的なこと。

「頑張りの定義が不明確…」
「ものすごく頑張らないと上がらないのでは?」

そして結局は、「評価が上司の主観じゃない?」という不信感。いまだに好き嫌いで給与を変える上司もいますね。私の学生のときのアルバイト先の上司もそうでした。気に入られている特定の人だけ時給が極端に高かった記憶があります。ちなみに私ではありませんが(笑)

改善のポイントとしては、評価基準、タイミング、フィードバックの仕組みを伝えること。

■改善例
「半期に一度評価面談を実施。成長や成果を対話し、賃金制度をもとにして給与を改定します」

求職者は、求人票から会社のリアルな実態を読み取ろうとしています。

  • 教育は雑じゃないか?
  • 人間関係に問題はないか?
  • 評価は公正にされるのか?
  • 無理な働かせ方をしないか?

など、過去の転職のように後悔をしたくないからこそ、小さな違和感がブラックな印象へとつながります。逆に、ほんの少し書き方を工夫するだけで応募数が改善します。

現在、掲載している求人票があれば、本日お伝えした3つの曖昧な表現を用いていないかどうかを早速確認することをおすすめします♪

最後までお読みいただき、ありがとうございました。