こんにちは!大塚@社会保険労務士です。
「感じがいいなと思って採用したのにすぐ辞めた…」
「思ったより活躍してくれなかった…」
そんな経験、ありませんか?
私自身も昔、「人柄さえ良ければなんとかなる!」と採用して、後悔した経験が何度もあります。今日は、そんな苦い思いを繰り返さないために「人柄採用が失敗する理由」と「防ぐための3つのポイント」をお話しします。
そもそもなぜ「人柄採用」は失敗しやすいのか?
人柄を見ることはとても大切です。ですが、面接で見る姿は「その人の最高の姿」だということを忘れてはいけません。特に面接慣れしている人ほど面接対策をしっかりしてきて、完璧に「好印象の自分」を演じます。
私も過去に「笑顔が素敵」「礼儀正しい」という理由だけで採用し、入社後に仕事への姿勢が甘く、周囲と摩擦が生まれた…という失敗を経験しました。つまり、「人柄」だけでは入社後の行動や成果を予測できないのです。
では、どうやって見抜けばいいのか?
ここからは具体的な解決策をお伝えします。
目次
①過去の行動に着目する
②複数の視点で判断する
③スキル・能力の裏付けを取る
④まとめ
①過去の行動に着目する
面接で「もし当社に入ったら何をしたいですか?」と聞いても、返ってくるのは願望ばかり。そこでおすすめなのは以下の質問です。
- これまでどんな場面で苦労しましたか?
- それをどのように解決しましたか?
こうした質問から、行動特性や価値観、思考のクセが見えてきます。人柄だけではわからない実際の行動パターンを知ることができるのです。
私のクライアント企業でも、過去の行動を深掘りする面接に切り替えたことで、入社後のミスマッチが減りました。
②複数の視点で判断する
社長や人事担当者だけで判断すると、どうしても「この人、いい感じ」と感情に引っ張られがち。特に人手不足の時期は、冷静な判断を失いやすいものです。
おすすめは、現場の先輩や管理職にも面接に参加してもらうこと。そして、ただ参加してもらうだけではなく、現場の方との感覚がフィットするかを直にやりとりすることで感じ取ってもらいましょう。
更に、もし社長の奥様が働いているなら、奥様と合うかどうかも要チェックです(笑)
複数の視点で判断することで、「現場で本当に活躍していける人材か?」を見極めやすくなります。
③スキル・能力の裏付けを取る
印象や学歴だけで判断すると「思ったより仕事ができない」という事態に。
最悪の場合、現場から「なんであの人を採ったの?」とクレームが入ることも…。
- 前職で具体的にどんな成果を出しましたか?
- 成果を出すために取り組んでいることはなんですか?
- これまでにどんな自己啓発をしてきましたか?
- 忙しい時はどんな基準で優先順位を決めましたか?
このように、具体的な行動や実績を数字や事例で答えてもらいましょう。
これによって「人柄以外に採用するべき理由」が明確になります。
④まとめ
人柄採用が悪いわけではありません。むしろ、人柄は働きやすさや定着率に大きく影響する重要な要素です。ただ、人柄だけでは活躍はできませんし、面接のその人の人柄が本当の姿なのかどうかもわかりません。
今日ご紹介した3つのポイントを意識すれば、人柄採用の失敗はぐっと減ります。
- 過去の行動に着目すること
- 複数の視点で判断すること
- スキル・能力の裏付けを取ること
さて、あなたはどう思いますか?
「うちも人柄で採用して失敗したな…」という経験があれば、次の選考から試してみてください。
ちょっとした質問の工夫で、結果は大きく変わりますよ♪